カンボジア産パンダの一人言日記

パンダさんの息抜き場

小説

【小説】天の川2

あの日見た、夏の大三角と天の川はいつの間にか消え、夜空にはオリオンが浮かんでいた。 3月。卒業の季節。 みんな、それぞれの進路に進み、それぞれ違う生活がはじまる。 新しい場所。新しい出会い。 嬉しいけど、悲しい季節。 卒業式が終われば、あんたと…

【小説】天の川

満天の星空、君と私。 中学校最後の夏休みのキャンプ。 みんなが寝静まった午前3時。 目の前に広がる景色は、今でも目に焼き付いてる。 「きれいだね」 「…うん」 ふたりしてゴロンと芝生に横になり、空を見上げる。 「天の川ってひどいよな」 君がぽつりと呟いた…