強がりなかぜくら弱虫なあたし

かぜくらの息抜き場

【小説】誰にも見えない1

大きなお屋敷で開かれている、パーティ。

お酒に溺れる金持ち、自慢ばかりの婦人。

そんな場所から逃げたし、私はベランダに立っていた。

終わらせたかった、そんな日々を。

 

『ねぇ』

 

そこで貴方は話しかけてくれました。

私より10歳くらい年上のお兄さん。

その人は綺麗なスーツを着て、真っ黒な髪にはウェーブがかかっていた。

とても綺麗な方だった。

 

目が合いました。

お兄さんは少し驚いた顔をしていました。

『まさか振り向いてくれるとは思わなかったよ』

「貴方は…」

『…私が見えるのですね』

「??」

『あ、いえ…少し向こうでお話ししませんか?』

「え、いや…でも…」

ゆっくりと手を取り、部屋を出た。

手が冷たい、そんな印象が残った。

 

『貴女はとても退屈そうに見えた』

今の一瞬で、感情が見抜かれてしまうとは思いもしなかった。

「嫌いなんです、パーティ」

『僕もだ』

「そんな毎日から逃げたくて、私は…」

『だから僕が見えたんだ』

「見えますよ、普通に」

 

僕が、見えた

不思議な言葉に首を傾げる。

まるで幽霊と話してるように、自分の存在を消す彼に違和感を覚えた。

『だったら、あの窓を見てごらん』

 

「……っ!」

『あれが、私だ』

窓には、姿が見えなかった。

『驚くのも無理はない』

「貴方は………」

『君は私を見つけてくれた。それがどんなに嬉しいことか……』

ほんとに幽霊なの…??

こうして、手に触れることができるのに。

歩くこともできるのに…

 

『一緒に踊ってくれませんか?』

「え?」

『今日は一緒にこの夜を過ごしたい』

「わ、ちょっと…」

フワッと身体が浮いた。

くるくると軽快なステップを踏む。

かすかに聞こえる舞踏会の音楽が、今は心地よく聞こえた。

今日、はじめてお会いしたこの不思議な男性に身を任せた。

 

『お上手ですね』

「貴方こそ」

自然と笑みがこぼれた

 

 

 

その様子を影から覗いている人がいることにも気付かずに……

「お嬢様……?なぜひとりで踊っていらっしゃるのかしら…まさか、取り憑かれてるのでは……あの、亡霊に…」

 

 

続く

 

 

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不思議なお話でした。

幽霊さんとの出会い。

幽霊さんに隠された秘密とは。

そして、召使いに見つかってしまったお嬢様は。

誰にも見えない幽霊と出会ってしまったお嬢様。

そのクライマックスはいかに。

 

 

実はこれ、最近見た夢の内容です。

ほんとにほんと。

すごく素敵なイケおじ幽霊でした。

好きだったなーーーーー

例えていうなら、自己防衛おじさん。

 

さて、続きは次の投稿で!!